今まで、よく頑張ってきましたね。
たくさんの不安や心配を、抱えてきたのではないでしょうか。ここからは、ひとりで抱えなくて大丈夫です。
これまでは、答えを外に求めるアプローチが多かったかもしれません。
意識医学®では、答えを、あなたの中に探していきます。今までとは違う進め方なので、少し戸惑うかもしれません。
一緒に、取り組んでいきましょうね。
長く続く痛みを抱えた方に、意識医学®創設者の図師 修が、いつも最初にお伝えしている言葉です。
痛みは、本物です
長く続く痛みを抱えていると、「気のせいじゃないの」「検査では異常がないから」と言われて、つらさを分かってもらえないことがあります。
最初に、はっきりお伝えします。あなたが感じている痛みは、本物です。
そのうえで、もうひとつ知っておいてほしいことがあります。慢性的な痛みの一部では、いまの身体の損傷だけでは、痛みの強さや長さを説明できないことがあるのです。
これは「痛みは思い込みだ」という意味ではありません。痛みが生まれる仕組みは、ひとつではない、という話です。
痛みの「3つ目の仕組み」
国際疼痛学会(IASP)は2017年に、痛みが生まれる仕組みの3つ目として「ノシプラスティック疼痛」(nociplastic pain)という言葉を採用しました。
- 1つ目は、けがや炎症などで組織が傷ついているときの痛み
- 2つ目は、神経そのものが傷ついているときの痛み
- 3つ目は、組織や神経のはっきりした損傷では説明しきれず、痛みを感じる仕組みそのものが敏感になっていると考えられる痛み
この3つ目は、病名や診断名ではなく、痛みの「仕組みの記述」です。ほかの仕組みと重なっていることもあります。
脳は、いつも「予測」している
最近の脳の研究には、こんな考え方があります。脳は、過去の経験をもとに「次に何が起きるか」をいつも予測していて、痛みの感じ方にも、その予測が関わっている、というものです(予測符号化/predictive coding)。
たとえるなら、とても敏感になった警報器です。一度大きな危険を経験すると、警報器は「また同じことが起きるかもしれない」と、小さな刺激にも鳴りやすくなります。警報の音は本物です。でも、いま本当に火事が起きているとは限りません。
ただし、この考え方は理論や総説が中心の段階で、これだけで治療の効果が証明されたわけではありません。
研究で、どこまで分かってきたか
この「敏感になった警報を、安全だと学びなおす」という考え方にもとづく心理療法に、PRT(痛みの再処理療法/Pain Reprocessing Therapy)があります。
慢性腰痛の成人151名を対象とした2022年のランダム化比較試験(Ashar et al., JAMA Psychiatry)で、PRTを受けた群50名中33名(66%)が、治療後に痛みの自己評価0〜1(10点満点)に到達。プラセボ群20%、通常ケア群10%。
この数字は、慢性的な痛みのある人なら誰にでも当てはまる、という意味ではありません。対象は、構造的な原因がないことを確かめた慢性腰痛の方で、ほかの痛みにそのまま当てはまるわけではありません。
意識医学®は、これをどう受けとめているか
意識医学®では、人を5つの層のつながりとして見立てます。
- 第1層 身体(筋肉・関節・姿勢・呼吸)
- 第2層 脳神経(痛みの記憶や予測)
- 第3層 潜在意識(感情の記憶や思い込み)
- 第4層 関係性(家族や人とのつながり)
- 第5層 意識体(生き方や意味)
今回の研究は、このうち第2層「脳神経」の見方と重なるところがあります。意識医学®では、身体(第1層)に触れること、呼吸、言葉を通して、からだが「もう大丈夫」と感じられる経験を重ねることを大切にしています。
ただ、正直にお伝えしなければならないことがあります。ここで紹介した研究は、意識医学®そのものを調べたものではありません。意識医学®を対象にした臨床試験は、まだ行われていません。これから症例の記録を丁寧に積み重ね、段階を踏んで確かめていきます。
まず医療機関を受診してほしいサイン
次のようなときは、痛みの仕組みを考える前に、まず医療機関を受診してください。腰痛診療ガイドライン(2019年版)が、重い病気が隠れていないかを確かめるための「危険信号」として挙げているものです。
- 20歳より前、または55歳を過ぎてから、初めて痛みが出た
- 時間や体の動きに関係なく、痛みが続く(じっとしていても痛い)
- 胸にも痛みがある
- がん、ステロイドの治療、HIV感染にかかったことがある
- 栄養がとれていない
- 体重が減ってきた
- しびれや力の入りにくさが、広い範囲に出ている
- 背骨の形が変わってきた(背中が丸く曲がってきたなど)
- 熱がある
あわせて、尿や便の出方がおかしいとき、転倒や事故のあとから痛むときも、早めに受診してください。
「損傷だけでは説明できない痛み」があることと、「検査をしなくてよい」ことは、まったく別の話です。
もっと詳しく知りたい方へ
意識医学®の考え方と、いま言えること・まだ言えないことを、根拠の強さとあわせてまとめています。
→ 意識医学®の科学的な説明 ― いま言えること、まだ言えないこと
このページで紹介した研究は、意識医学®そのものを検証したものではありません。意識療法士®は当機構が認定する民間資格であり、国家資格ではありません。認定サロンでの施術は医療行為ではなく、診断や治療を行うものでもありません。

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