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意識医学について

インド武者修行と、意識医学®のはじまり ― 灰をまとった聖人が教えてくれたこと


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意識医学®の源流のひとつは、30年以上前、わたしが20代の頃に旅したインド・ラダック地方から北インドにあります。インターネットも情報もない時代でした。

情報のない時代、歩いて師を探した

当時はアーユルヴェーダを学べる学校も資格も、日本で得られる情報もほとんどありませんでした。わたしはとにかく現地を歩き回り、施術を受け、「これは素晴らしい」と感じた術者に頼み込んで、おしかけ弟子のように、受けながら体で覚えていきました。ガンジス川のほとりに小屋を建てて暮らす、術者というより修行者(サドゥ)に近い人たち。整備された学校では決して出会えない学びが、そこにありました。

ヨガは「覚える」ではなく「感じる」もの

いまヨガはポーズの正確さが重視されます。けれど、わたしが教わったのは、呼吸とエネルギーの流れ、そしてイメージでした。「ポーズを覚えなさい」ではなく、ただ「感じなさい」と。(のちに脈診やドーシャ〔体質論〕も学び直しましたが、知識として持っておくもの、という理解です。)

言葉も同じでした。中学から学んだ英語は使えず、カナダ留学で、会話しながら数か月で世界を回れるようになりました。教えるための英語と、使うための英語は違うのです。ヨガや瞑想も同じ——意識医学®が呼吸・イメージ・ストーリーを大切にするのは、この体験からきています。

「なぜ、そんなに苦しい修行を?」

体じゅうに灰を塗り、人々から深く尊敬される聖人(サドゥ)たちがいました。わたしは尋ねました。「あなたは、なぜそんなに苦しい修行をしているのですか?」

返ってきた答えは、ほとんど同じでした。「気持ちが良いから」。苦しい修行の途中で、気持ちよくなっていくのだ、と。遠い日本へ帰るわたしだからと、「これは内緒だよ」と笑いながら話してくれました。

今日では、痛みや苦しみのなかで脳内に鎮痛物質(エンドルフィンなど)が出ることが知られ、ランナーズハイやマインドフルネスとも関連づけて説明されます。聖人たちは、それを体験的に、自分でコントロールしていたのかもしれません。

尊敬される聖人でさえ、気持ちよくなっていい、と言う。だから、わたしたちも——気持ちよくなっていい。毎日を、ワクワクと楽しく、幸せに生きていい。意識医学®がいちばん大切にしている考えは、この旅で出会いました。

いまの意識医学®へ

インドの施術は、薬草オイルや呼吸法・ヨガ・瞑想によって、肉体から働きかけ、深いリラックスへ導くものでした。帰国後、その一部は日本人に合う形へ改良して、いまの施術に取り入れています。

学術的にいえば、これは呼吸や内受容感覚(からだの内側への気づき)を通じて自律神経を整える営みと重なります。意識医学®は、こうした体験を、誰もが検証できる言葉へ翻訳しながら、肉体・脳・潜在意識・関係性・意識という5つの層から人を捉えていきます。

神秘を神秘のままにせず、「なぜ心地よさが人を回復させるのか」を誠実に問い続ける——それが、わたしたちの学びの姿勢です。

日本意識医学®認定機構 代表 図師 修


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